ポーカーのアウツ計算|4と2の法則のやり方と、誤差を実測した早見表
アウツは、あと何枚かで役が完成する、まだ見えていない札の枚数です。完成する確率は、フロップならアウツ×4、ターンならアウツ×2(どちらも%)で見積もれます。ただし、アウツが9枚以上のときは4倍が高く出すぎます。
この記事では、アウツの数え方と計算の手順に加えて、アウツ1〜20枚の「厳密な確率」と「4倍・2倍で出した値」を並べた早見表を、僕が計算して作りました。誤差がどこから大きくなるかも数字で見せます。
出した確率をどう使うかは、ポットオッズの計算で続けます。
アウツとは
アウツは、まだ見えていない札のうち、引けば自分の手が完成する札のことです。たとえば手札が A♠ Q♠、フロップが 7♠ 2♦ J♠ なら、スペードが4枚そろって、あと1枚でフラッシュです。スペードは13枚のうち4枚が見えているので、残りの9枚がアウツです。
この時点で見えていない札は、52枚から自分の手札2枚とボード3枚を引いた47枚です。ターンになると、見えていない札は46枚になります。
数え方と計算の3ステップ
- アウツを数える。完成する札を、見えていない札の中から数えます。重複は1回だけ数えます。
- 確率にする。フロップ(あと2枚見られる)ならアウツ×4、ターン(あと1枚)ならアウツ×2を%として扱います。
- 相手のベットと比べる。コールに必要な勝率と比べます。ここはポットオッズの話です。
4倍・2倍はめやすで、厳密な値は次の式です。
- フロップからリバーまで:1 −(残り47枚からアウツ以外の2枚を引く組み合わせ ÷ 47枚から2枚を引く組み合わせ)
- ターンからリバーまで:アウツ ÷ 46
アウツ9枚(フラッシュドロー)で確かめます。47枚から2枚を選ぶ組み合わせは1,081通り、アウツ以外の38枚から2枚を選ぶのは703通りです。1 − 703/1,081 = 約35.0%で、4倍の36%に近い値になります。ターンなら 9/46 = 約19.6%、2倍の18%です。
アウツ1〜20枚の早見表
厳密な確率を、4倍・2倍と並べました。「補正」は、9枚以上のときだけ使う方法で、次の章で説明します。
| アウツ | フロップ | ×4 | 補正 | ターン | ×2 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 4.3 | 4 | 4 | 2.2 | 2 |
| 2 | 8.4 | 8 | 8 | 4.3 | 4 |
| 3 | 12.5 | 12 | 12 | 6.5 | 6 |
| 4 | 16.5 | 16 | 16 | 8.7 | 8 |
| 5 | 20.4 | 20 | 20 | 10.9 | 10 |
| 6 | 24.1 | 24 | 24 | 13.0 | 12 |
| 7 | 27.8 | 28 | 28 | 15.2 | 14 |
| 8 | 31.5 | 32 | 32 | 17.4 | 16 |
| 9 | 35.0 | 36 | 35 | 19.6 | 18 |
| 10 | 38.4 | 40 | 38 | 21.7 | 20 |
| 11 | 41.7 | 44 | 41 | 23.9 | 22 |
| 12 | 45.0 | 48 | 44 | 26.1 | 24 |
| 13 | 48.1 | 52 | 47 | 28.3 | 26 |
| 14 | 51.2 | 56 | 50 | 30.4 | 28 |
| 15 | 54.1 | 60 | 53 | 32.6 | 30 |
| 16 | 57.0 | 64 | 56 | 34.8 | 32 |
| 17 | 59.8 | 68 | 59 | 37.0 | 34 |
| 18 | 62.4 | 72 | 62 | 39.1 | 36 |
| 19 | 65.0 | 76 | 65 | 41.3 | 38 |
| 20 | 67.5 | 80 | 68 | 43.5 | 40 |
アウツ4枚
アウツ6枚
アウツ8枚
アウツ9枚
アウツ10枚
アウツ12枚
アウツ15枚
アウツ20枚
この表と図から読めることを3つ挙げます。
- アウツ8枚までは、4倍の誤差は±0.5ポイント以内です。8枚(オープンエンド)は厳密が31.5%、4倍が32%で、ほぼ一致します。
- アウツ15枚(フラッシュ+オープンエンド)では、厳密が54.1%、4倍が60%で、5.9ポイント高く出ます。
- ターンの2倍は、どのアウツ数でも厳密な値より少し低く出ます。20枚でも3.5ポイントのずれで、フロップの4倍よりずれは小さくなります。
アウツ4枚(フロップ)
アウツ8枚(フロップ)
アウツ9枚(フロップ)
アウツ12枚(フロップ)
アウツ15枚(フロップ)
よくあるドローのアウツ
実戦で出てくる形を、アウツの枚数と厳密な確率(フロップはあと2枚、ターンはあと1枚)にまとめました。
| ドロー | アウツ(枚) | フロップ(%) | ターン(%) |
|---|---|---|---|
| ガットショット(間が1つ抜けた連続) | 4 | 16.5 | 8.7 |
| オーバーカード2枚 | 6 | 24.1 | 13.0 |
| オープンエンドのストレートドロー | 8 | 31.5 | 17.4 |
| フラッシュドロー | 9 | 35.0 | 19.6 |
| フラッシュ+ガットショット | 12 | 45.0 | 26.1 |
| フラッシュ+オープンエンド | 15 | 54.1 | 32.6 |
それぞれの形の例です。
- ガットショット(間が1つ抜けた連続):手札 9♣ 8♦、ボード 6♥ 5♠ K♦(7が出ればストレート)
- オーバーカード2枚:手札 A♣ K♦、ボード 9♥ 6♠ 2♦(AかKが出れば最上位のペア)
- オープンエンドのストレートドロー:手札 9♥ 8♥、ボード 7♣ 6♦ 2♠(10か5が出れば完成)
- フラッシュドロー:手札 A♠ Q♠、ボード 7♠ 2♦ J♠(スペード9枚)
- フラッシュ+ガットショット:手札 9♥ 8♥、ボード 6♥ 5♣ K♥(ハート9枚と7の4枚で、7♥が重複)
- フラッシュ+オープンエンド:手札 9♥ 8♥、ボード 7♥ 6♣ K♥(ハート9枚と10・5の8枚で、10♥と5♥が重複)
ガットショットは、完成する数字が1種類で、その数字の4枚(マーク違い)がアウツです。オープンエンドは、完成する数字が2種類あるので8枚です。複合ドローは、フラッシュとストレートの両方で完成する札が重複しているので、単純に足さず、重なりを引いて数えています。
アウツが9枚以上だと4倍が高く出る
4倍は、ターンで引ける確率とリバーで引ける確率を、それぞれ2倍して足したようなものです。ただし、ターンで引いたら、リバーでも引ける確率は意味を失います。その二重に数えた分が、アウツが増えるほど大きくなります。
よく知られた補正は、9枚以上のときに「アウツ×4 −(アウツ−8)」とする方法です。表の「補正」の列がこれで、9枚で35%(厳密35.0%)、12枚で44%(45.0%)、15枚で53%(54.1%)と、誤差は約1.2ポイント以内におさまります。アウツ8枚までは、そのまま4倍で足ります。
アウツを数えるときの3つの落とし穴
- 重複して数える。フラッシュの9枚とストレートの8枚は、同じ札を含むことがあります。両方を単純に足すと数えすぎるので、1枚ずつ重なりを確認します。
- 完成しても負ける札を数える。自分がフラッシュになっても、同じ札で相手のフルハウスが完成するなど、勝てないことがあります。完成するだけでなく、勝てる札かどうかまで見て、怪しい札を減らして数えます。
- フロップで4倍を使い続ける。4倍は、ターンとリバーの2枚を、追加のベットなしで見られるときの確率です。ターンでまたベットされるなら、1枚ずつの確率(2倍)で考えるほうが安全です。
この数字の数え方
シミュレーションではなく、組み合わせの式で出した厳密な値です。フロップは、残り47枚から2枚を引く1,081通りのうち、アウツを1枚でも含む場合の数を数えています。ターンは、残り46枚のうち、アウツの枚数を数えています。
式の確認として、アウツ4・8・9・15枚の4つについて、1,081通りの組み合わせを1つずつ数え上げ、式の値と完全に一致することを確かめました(9枚で378通り、34.97%)。表の「補正」と誤差の列は、表の値から計算しています。
前提は、見えている札が自分の手札2枚とボードだけで、相手の手札は考えていないことです。相手の手札に自分のアウツがあれば、実際の確率は少し下がります。
参考にした資料
- Wikipedia「Texas hold 'em」https://en.wikipedia.org/wiki/Texas_hold_%27em (アウツの数え方、2倍・4倍の法則。二次資料。2026年11月4日に確認)
- Wikipedia「Pot odds」https://en.wikipedia.org/wiki/Pot_odds (ポットオッズと、完成する確率の比較。二次資料。2026年11月4日に確認)
まとめと次の一歩
- フロップはアウツ×4、ターンはアウツ×2が、完成する確率(%)のめやすです。
- アウツ8枚までは4倍でそのまま使えます。9枚以上は「×4 −(アウツ−8)」で補正します。
- アウツは重複と、完成しても負ける札を除いて数えます。
次の1アクションは、アウツの確率を、相手のベットから出る必要勝率と比べることです。ポットオッズの計算に、ベット額別の早見表と計算機を用意しました。役の順番に不安があれば、先に次の2本を見てください。
フロップで手札がドローになる確率そのものは、フロップでヒットする確率の早見表にまとめました。